ジョイカラー玉造店

開業から30年、リニューアルで新しく

フィルムから「使い捨て」、デジタルへ、激流を追う日々 

 

 玉造駅前のDPEショップといえば、ジョイカラー玉造店。写真のプリントのみならず、証明写真の撮影やアルバムやポストカードの作成、集合写真の文字入れ、さらにCDやビデオ、DVDの書き込みなど、手掛ける業務は広範囲だ。「環状線に乗る前に、プリントを頼んで行こう」と気軽で便利なお店である。

 

 ※DPEとはDevelopment  Printing Enlargement(現像・焼き付け・引き伸ばし)の略語。DPE店はミニラボ機を置いて、フィルムの現像・焼き付けをして1枚の写真に短時間で仕上げてくれる店。


 

 もとは「わかばやし」というお寿司屋さんがあった場所に、ジョイカラーが開業したのが30年前。フィルムカメラ全盛期の頃だ。

撮影フィルムを預かり、現像ラボへの取り次ぎだけを専門にする店も多い中、ジョイカラーは現像とプリントができる機械を導入。駅前にある便利さと、スピーディな対応が受けて、人気の店となった。現オーナーである佐々木美貴子さんが、知り合いのつてで店番として入ったころは目が回る忙しさであったという。

 

「使い捨てカメラ」が登場

 ジョイカラーがオープンして2年後、レンズ付きフィルムが発売される。使い捨てカメラとも呼ばれ、富士フィルム「写(うつ)ルンです」が一世を風靡した。

 「店で1500円で売っていました。高校生・大学生がバンバン使っていて、登校前に預かって、下校時に渡す。今考えると信じられない本数を毎日こなし、現像とプリントに追われた記憶があります」と佐々木さん。30年前のほうが、今よりはるかに羽振りが良かったようだ。

 

カメラの世界もデジタルに

 10年後、初代経営者から佐々木さんが店を受け継ぎ、オーナーとなった。しばらくするとデジタルカメラが現れる。

「店にはアナログのフィルムを現像・プリントする機械しかなかったため、デジタルカメラのプリントは富士フィルムに外注で出していたんです。150円でした。初期のデジタルカメラは画素数が低く、写りが悪いなぁと思っていたんですが、しだいに画素数が上がり、画質がどんどん良くなっていきました。うちの店も、思い切ってデジタルカメラ用のプリント機械を導入することにしました」。これが平成12年、今から14年ほど前のことだ。

 

機械買い替えで転機が…

 今やデジタルカメラの時代。家庭用プリンターで写真のプリントが簡単にできるようになり、データを送るだけでネットでプリントが頼めるようになった。一方で、撮影したものをSDカードにため込み、プリントしないままの人たちも少なくない。

DPEショップ」は次々廃業していき、あれほどたくさん同業社があったのに、気がつけば、ほんのわずかになっていた。ジョイカラーにも転機が訪れた。14年前に購入した機械が買い替えを迎えていたのだ。

 「去年8月頃からずっと悩みました。このまま店を続けるか、それとも、たたむか…。親しいお客さんにちらっと話したら、『やめたらアカン。この店なくなったら、どうしたらいいん?』と言われて」

その言葉はうれしかったが、新しい機械を買って、今のまま続けられるかどうか…。ずるずる悩んで、2月のある日、あっ!と思いついたという。

「そうだ、今の店を半分にして、コンパクトにすれば、経費も抑えられ、なんとかなるんじゃないかと」。


 オモテ通りのいい場所を譲り渡し、後ろ側の半分を新たにリフォームして再出発することにした。6月末、新しい店がオープンした。7坪ながら、新しい機械が入り、以前と同じように、証明写真の撮影場所もちゃんとある。

 

右)入ってすぐ、証明写真のスペースが

左下)ジョイカラーが以前あった場所には新たに「ピタットハウス」が入った。その後ろ側、青いテントがジョイカラーの新店舗。 右下)右がオーナーの佐々木さん



 

「『きれいなったね』はわかりますが、『広くなったね』と常連さんに言われ、笑っちゃいました。新しい店の入口が、JR玉造駅と向かい合う形になったため、わかりづらくなりました。お客さんの中には、店がなくなったと思う方があるかもしれません。でも30年していますから心配してません。『なぁ~んだ、ここでやってたんだ』ってお客さんたちがまた来てくださると信じてます」

 

ジョイカラーがここまで長く続いたのは、駅前という立地の良さだけではない。この店に来る人たちは店の親切さ・丁寧さにほれ込んでいる人が多い。お客さんの要望を丁寧に聞き取り、アドバイスしてくれ、機械の説明や応対も細やかだ。また、道の角にあったため、通りがかりの人が場所を尋ねることも多かった。親切に教えてくれたお礼にと、お菓子やジュースが届けられることもあったようだ。

「アルバイトに来てくれる人たちがみんないい子ばかりで…。そのおかげです。人に恵まれてきましたね」と佐々木さん。

再出発したジョイカラー玉造店。町の心にピントを合わせ、これからもがんばってほしい。

 

 201485

Copyright(C)2014 copyrights.tama-tsukuri.info/All Rights Reserved

 

場所 天王寺区玉造元町2-36わか林ビル1階(JR玉造駅すぐ前)

電話 06-6765-0046

営業時間 月曜~土曜・祝日8時~19時/(当面のあいだ)日曜休み


玉造の最寄駅

JR環状線「玉造駅」

大阪市天王寺区玉造元町1-40

地下鉄長堀鶴見緑地線「玉造駅」

大阪市天王寺区玉造本町1-2

「真田丸」はここだ! 玉造地図

大阪歴史博物館が推定した真田丸跡をめぐりながらお店めぐりも。

愛用のカメラとICレコーダーです
愛用のカメラとICレコーダーです

玉造イチバンの管理人です。私は玉造で生まれ育ち、今も玉造に住んでいます。たくさんの方に玉造を知ってもらいたく、2013年2月にこのサイトを立ち上げました。玉造を盛り上げる情報を発信していきたいと思っています。