山元茂弘(やまもと しげひろ)さん

1964生まれ。出身は滋賀県草津市。お父様が創業した、乾物や雑穀卸の会社「昭和交易」に昭和62年入社。平成17年社長に就任。同20年「やま元(げん)」開業。山元さんにとって玉造は縁結びの地でもある。英会話塾に通っていたとき、隣に座っていた女性が今の奥様だったそう。休日は「玉造温泉」で入浴するのが癒しのひととき。趣味は全国の取引先を訪ねながらその土地の店や商店街を見てまわること。


「やま元」店頭
「やま元」店頭
玉造そば
玉造そば
オリジナルブレンドした雑穀
オリジナルブレンドした雑穀

玉造は商いの道場であり、挑戦の場

山元茂弘さんには肩書きが2つある。ひとつはドライフルーツや雑穀を卸す会社「昭和交易」の社長、もうひとつは雑穀を売る店「やま元(げん)」の店主だ。卸の会社も雑穀の店も、いずれも拠点は玉造。そして自宅があるのも玉造だ。

 しかし何より山元さんにとって玉造は、父に商売をたたきこまれた修行の場。近江商人の父は儲けの種は自分で探せ」「人とは違う商売をやれ」と、社会に出たばかりの息子に容赦なかった。

ひたすら鶴橋の店を見てまわる日々が続いたそうだ。松の実やクコの実など韓国食材を各地の市場に卸すうちにドライフルーツに行き当たる。年号は平成になっていたが、当時大阪にはドライフルーツの問屋が1軒もなかった。「これは商売になる」と踏んで、タイや中国に出向き、自ら輸入元を探す一方、自分の足で売り先を開拓した。今や仕入先は、日本はもとより世界各国、また卸先も全国各地に広がっている。

〝人がやらない商売〟で評判を勝ち取る

父から社長を引き継ぎ、会社の基盤を固めた頃から、本業とは異なる、新しい仕事をしたいと考えはじめた。それが、雑穀屋「やま元」となる。店の手本は、子どもの時分にあった量り売りの豆屋だ。「やま元」は国産の雑穀だけを集め、必要な量だけ売っている。

店は4.5坪の小さな店舗。JR玉造駅から商店街へ向かう道筋にあり、駅近ではあるが、人通りはそれほど期待ができない。しかも雑穀は単価が安い。「採算が合うのかと、友だちにも心配されています。でもどんなことがあっても10年続ける覚悟で始めましたから」

4年目の昨年あたりから店は軌道に乗りだした。クチコミやネットで知られるようになり、全国各地の飲食店から注文が舞い込むようになった。「雑穀の種類も分量もご希望どおりに配合し、お客様ごとのオリジナルブレンドを作れるのが『やま元』の強み。しかも、注文は50グラムといった小口からでもOKです」。この小回りこそが、小さな店の大きな持ち味となっている。

最近では、国産の原料とオリジナルレシピで作った玉造ぽん酢、玉造そば、玉造七味など「やま元」の店頭でしか買えないご当地ブランドを企画発売。「玉造には名物がないので、お土産になるものがあればいいなぁと思って…」。地元にリピーターもでき、また法事の返しや手土産などにも使われるようになってきた。

「時間がかかるかもしれませんが、こうした玉造ブランドをもっと増やし看板商品に育てていきたいと思っています」。「粘り腰」は父から譲り受けた近江商人のDNAだと笑って話す。

 

住民のチカラで玉造に活気を

「玉造は治安がいいし、近所には大きな病院がたくさんあるし。それにキタやミナミにも自転車で行けるなど、買い物にも便利。本当、住みやすい町です。家内は家内で、玉造は学区がいいと気に入っています」 

「しかし残念なのは町に活気が乏しいこと。経済は地元から。地元の個人商店を地元の住民で支えていく地元意識が大事だと思うんです」。山元さん自身は「玉造日の出プラザ」市場で、おしゃべりを交わしながら買い物するのが楽しみだと言う。

「専門店の時代をもう一度呼び戻したい。近商やイズミヤが扱っていないものを商えばいいんです。人口が増えているいま、玉造に活気を取り戻すチャンスです」

実は山元さんは、玉造でもう1店、今とは違う業種の店を開きたいと構想を練っている。3つ目の肩書きに向かって動き出したところだ。

             

              2013315日取材Copyright(C)2013

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山元さんお気に入りの玉造

 ●行きつけの店…玉造駅前にあるおでんの「きくや」▼日の出通商店街の韓国料理「爛」▼上町1丁目の食堂「正富(まさとみ)」 ●あの店のアレが好き「玉造日の出プラザ」市場の中にある「丸佳精肉店」のコロッケ▼「百合食品」の惣菜やお弁当▼「栄寿堂」のおまんじゅう▼「三勝生花店」のお花

●ランチ…清水谷にある和食「かごの屋」 ●ちょっと1杯…玉造駅前の沖縄料理「ゆいまーる」

玉造の最寄駅

JR環状線「玉造駅」

大阪市天王寺区玉造元町1-40

地下鉄長堀鶴見緑地線「玉造駅」

大阪市天王寺区玉造本町1-2

「真田丸」はここだ! 玉造地図

大阪歴史博物館が推定した真田丸跡をめぐりながらお店めぐりも。

愛用のカメラとICレコーダーです
愛用のカメラとICレコーダーです

玉造イチバンの管理人です。私は玉造で生まれ育ち、今も玉造に住んでいます。たくさんの方に玉造を知ってもらいたく、2013年2月にこのサイトを立ち上げました。玉造を盛り上げる情報を発信していきたいと思っています。